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【2026/04/04 14:49 】 |
9人の泊め男
第二次世界大戦末期の樺太(現ロシア領サハリン)で実際にあった、あまりにも惨たらしい戦火の悲劇を描いた映画「樺太1945年夏 氷雪の門」が、製作から約36年の時を経て、全国順次劇場公開されることがわかった。


本作は、1974年当時に製作実行予算が5億数千万円を超える超大作映画として話題を呼んだ、オールスターキャスト総動員の反戦映画。太平洋戦争末期の樺 太を舞台に、終戦の報がもたらされたにもかかわらず、ソ連軍の強行的侵攻に倒れた9人の少女たちの悲しき運命を描く。黒沢年男、南田洋子、丹波哲郎らも出 演し、戦闘シーンは陸上自衛隊が全面協力。企画・製作に9年もの時間を費やし、文部省選定や各種団体の推薦も受けていた。試写会や調査やアンケートを重 ね、史実に忠実に作られた本作は、前評判や口コミから、前売り券の売上が何と70万枚に達していたという。

ところが公開直前になって、配給元の東宝が公開中止を決定した。その背景には当時のソ連政府による圧力があった。「日本の軍事主義を反省していない」「ソ 連軍による解放を一方的侵略と描いている」点や、陸上自衛隊や国の機関が撮影や上映に協力していることが問題視され、駐日ソ連大使館から「反ソ映画の上映 は困る」と抗議の声が上がったのだ。この問題は当時の各新聞紙面でも取り上げられ、一本のインディペンデント映画の行く末が見守られた。その後、東映洋画 配給によって北海道・九州での2週間ほどの劇場公開がなされたが、実質的に発禁映画となってしまった。

それから36年。幻とされていて本作のフィルムが奇跡的に発見。デジタルリマスターを経て、ついに全国順次劇場公開が決定した。今回の公開について映画 「俺は、君のためにこそ死ににいく」の監督であり、当時助監督を務めていた新城卓は「より多くの方々に観てもらいたい。この映画の持つ力で、世論を喚起 し、世界の平和を訴えたい」とコメントしている。さまざまな理由で公開を見送られた作品というのは実に多く、たとえばジョージ・ルーカスとフランシス・ フォード・コッポラが製作総指揮を務めた緒形拳主演の映画「Mishima:A Life in Four Chapters」などもその一本だ。「樺太1945年夏 氷雪の門」の今回の奇跡的公開を機に、歴史に埋もれた作品を再評価する動きに期待したい。
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【2010/06/01 17:57 】 | 未選択
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